着物初心者の方が抱える悩みの一つに、季節に適した着物を選ぶことがあります。特に、大島紬などの高級着物は柄や色が美しく、季節感を無視して購入することも少なくありません。ここでは、夏に袷の大島紬を着る際の対処法や、着付けの先生からのアドバイスに基づいて、最適な選択肢をご紹介します。
袷と単衣の違い:夏の着物選び
袷の着物は、裏地が付いており、通常は冬向けに作られています。一方、単衣は裏地がなく、通気性が良いため、特に暑い季節に適しています。大島紬はその重厚感や美しい織りが魅力ですが、夏の暑さの中では少し重たく感じることもあります。
夏に袷の着物を着るのは少し不便かもしれませんが、デザインや色合いが気に入っている場合、工夫をすれば快適に着る方法もあります。
袷の着物を夏に着る方法
まず、袷の着物を夏に着る場合、最も重要なのは「汗をかきにくくする」ことです。夏用のインナーや、通気性の良い下着を選ぶことで、汗を吸収しやすくすることが可能です。また、帯周りに工夫を加えることで、身体の熱を逃がしやすくなります。
さらに、袷の着物の裏地を少し薄手のものに変える、または通気性を考慮した裏地を使うことで、涼しく感じる場合もあります。これらの方法で、夏でも袷を着ることが可能です。
袷を単衣に仕立て直すか?
「お直しをして単衣にする」方法についてですが、確かに袖裏と八掛を取ってしまうと仕立て直しとほとんど同じ費用がかかります。しかし、単衣に仕立て直すことで、夏の暑い時期でも快適に着ることができるので、長い目で見れば価値のある投資となるでしょう。
仕立て直しをする際は、仕立ての職人に相談し、自分の希望に合った仕上がりを頼むことが大切です。デザインや色を保ちながらも、より軽やかな着物に仕立て直してもらえる場合があります。
代わりに他の対策を考える
もし単衣への仕立て直しが難しい場合は、別の方法も検討してみましょう。例えば、袷の着物を「浴衣風」に着こなす方法もあります。浴衣は単衣に近い作りになっており、少し軽やかに感じられるため、夏でも快適に着ることができます。
また、夏用の着物としては、素材が麻や絽(ろ)の着物も非常に涼しく、特に暑い季節には最適です。これらの素材は通気性が良く、夏の汗ばむ季節でも快適に過ごすことができます。
まとめ:夏の着物選びのポイント
夏に袷の大島紬を着る際には、少し工夫が必要ですが、問題なく着ることは可能です。通気性の良い下着やインナーを選ぶこと、また仕立て直しを考えることも一つの方法です。もし、他の素材やデザインが気に入れば、夏にぴったりの素材を選ぶことも考えてみましょう。
自分の着物スタイルを大切にしつつ、快適に過ごせる方法を見つけて、素敵な夏を楽しんでください。
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