IWCインヂュニアマーク12を中古で購入された際、針と文字盤の色味や夜光の状態に関して疑問を抱くことがあります。特に、文字盤のT SWISS MADE T表記と針の鱗光の関係については、IWCの歴史や設計に関する重要なポイントが含まれています。この記事では、IWCインヂュニアマーク12の夜光の仕様やその背景について解説します。
1. IWCインヂュニアマーク12の夜光仕様
IWCインヂュニアマーク12のモデルは、夜光にトリチウムを使用していたことで知られています。トリチウムは、通常、針やアワーマーカーに使用されることが多いですが、マーク12では、針のみがトリチウム夜光で、アワーマーカーには使用されていません。この仕様は、同時期の他のIWCのモデルと同様に、コストと機能性を考慮した結果です。
2. T SWISS MADE Tの意味
文字盤にある「T SWISS MADE T」の表記は、トリチウムを使用していることを示しています。これは、スイスで製造された時計において、夜光にトリチウムを使用したことを示す証拠です。この表記がある場合、通常、トリチウムを使用した夜光が施されており、長い年月を経ても光を放ち続ける性質があります。マーク12のアワーマーカーにはトリチウムが使用されていないことは、この表記と矛盾していないことが分かります。
3. 針の鱗光と文字盤の違い
質問者が指摘しているように、針には鱗光が確認できるのに対し、文字盤のアワーマーカーには鱗光が現れないという現象は、マーク12の設計に由来するものです。針にはトリチウムが使用されており、夜光の効果がしっかりと現れますが、文字盤のアワーマーカーにはそういった仕様がないため、夜光が確認できないのです。この違いは、初期のIWCインヂュニアマーク12の仕様そのものであり、特に不自然なことではありません。
4. 文字盤の交換や塗り直しについて
中古で購入したIWCインヂュニアマーク12の文字盤に関して、交換や塗り直しの可能性を懸念する方も多いでしょう。しかし、マーク12の最初のモデルでは、文字盤自体のデザインが非常にシンプルで、長年の使用により色褪せや変色が見られることがあります。もし文字盤が交換されている場合、夜光の反応が異なることもありますが、標準的な仕様であれば、文字盤のアワーマーカーは夜光なしで、針のみが夜光を持つことが確認できます。
5. まとめ
IWCインヂュニアマーク12は、針とアワーマーカーに異なる夜光仕様を採用しており、これはIWCのデザイン方針に基づいています。文字盤のT SWISS MADE T表記は、トリチウムを使用した夜光を示し、針にのみその特性が現れています。もし中古で購入されたマーク12の針に鱗光が確認でき、アワーマーカーには夜光がない場合、それは設計通りであり、特に不自然なことではありません。


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