Zoffと江口寿史氏のコラボレーションに関する調査結果と企業の対応

2025年10月24日、メガネブランド「Zoff（ゾフ）」を展開するインターメスティックは、イラストレーター江口寿史氏との2018年のコラボレーションに関する調査結果を公式サイトで発表しました。

コラボレーションの背景と問題の発端

2018年、Zoffは江口寿史氏に依頼し、「江口氏が思い描く“理想のメガネ男子・メガネ女子”の描きおろしイラスト」をキャンペーンに使用しました。全国のZoff店舗で店頭POP、ポスター、メガネ拭き、ショッパーなどの販促物に展開されました。

しかし、2025年10月4日、当該イラストのモデルとされる人物がSNS上で発信を行い、イラストが特定の写真をもとに制作された可能性があると指摘を受けました。

Zoffの調査結果と対応

Zoffは江口氏および広告代理店など関係各位に対して調査を実施しました。その結果、江口氏からは、当時納品されたイラスト4点のうち、SNS上で指摘のあった2点について、雑誌に掲載された写真をモデルや撮影者、出版社などの権利者から許諾を得ないまま参考にして制作したとの説明がありました。残る2点のイラストについては、江口氏の知人をモデルとし、ご本人が撮影した写真をもとに制作されたことが確認されました。

制作当時、その経緯について広告代理店およびZoffへの報告はありませんでした。Zoffはイラストのモデルや、その所属事務所ならび出版社には経緯を説明のうえ謝罪し、和解したとしています。

Zoffの見解と今後の対応

Zoffは本件について、「江口氏の創作活動や表現手法そのものを否定するものではありません」とし、「問題の本質は、制作過程において権利への配慮が不足していた点と、権利許諾の確認および報告の手続が不十分であった点にあります」とコメントしています。

今後は、同様の事案が再び発生しないよう、広告制作における権利関係の確認や管理体制の見直しを進め、再発防止策を講じるとしています。

まとめ

今回の調査結果とZoffの対応は、企業としての責任を果たすための重要なステップと言えます。今後、広告制作における権利関係の確認や管理体制の強化が期待されます。