ピアスを変えた直後に、耳たぶの裏側が腫れてしまったら「このままピアスを外したほうがいい?穴が塞がる?」と不安になりますよね。ここでは、腫れの原因・自宅ケアの方法・ピアスを外すべきか・穴が塞がるかどうかという疑問まで、医療・ボディアートの観点から整理します。
耳たぶのピアスが腫れる原因とは
耳たぶ(軟骨ではなく柔らかい皮膚部分)であっても、長く使用していたピアスを変えたときに突然腫れることがあります。その原因として考えられるのは、
①金属アレルギー(素材が変わった、メッキが剥がれたなど)
②長時間の摩擦・引っかけ・寝返りなど外圧の増加
③汗・汚れなどで刺し口まわりに細菌が入った可能性
④ピアスのシャフトが長すぎ・短すぎ・フィットが合っていない等
なお、刺してから時間が経過して「安定期に入っていた」としても、これらの要因が後から作用すれば腫れが起きるケースが報告されています。[参照]
ピアスを外すべき?穴が塞がるリスクは?
腫れたときに「ピアスを外すかどうか」は重要な判断になります。
●一般的な専門的指導としては、「ピアスを外さず、まずは清潔を保って様子を見ること」が推奨されています。なぜなら、ピアスを外してしまうと穴がふさがったり、腫れや感染を内側に閉じ込める可能性があるからです。[参参]
穴が塞がる可能性については、耳たぶの場合、完全にふさがるリスクは低めですが、腫れ・感染を放置すると〈線維化・夾雑(きょうざつ)な肉芽・跡残り〉の可能性があります。
自宅でできるケアと注意ポイント
まずは自宅で次のようなケアが可能です。
- 清潔な手で触ること。ピアス穴まわりを触る前には必ず手を洗う。[参照]
- 生理食塩水(滅菌された塩水)をコットンなどに浸して、優しく洗浄。[参照]
- 温かめの湿布(温タオル)を1回15分程度、1日数回行って腫れの進行を穏やかにする。[参照]
ただし避けるべきケアとして、「アルコール消毒・過酸化水素・強い抗生物質軟膏を自己判断で多用する」ことは刺激を強めて治りを遅める可能性があります。[参参]
受診すべきサインと医師選びのポイント
自宅ケアで48〜72時間以内に腫れ・痛み・熱感・膿(白・黄色・緑色)などが改善しなければ、医療機関を受診したほうが安心です。[参参]
耳たぶの件であれば、まずは 皮膚科 を受診するのが一般的です。もし耳の軟骨・内部・広範囲に腫れがある・高熱などの全身症状が出た場合は 耳鼻科 を選ぶケースもあります。
長期的にトラブルを起こさないための習慣
再発を防ぐために以下を意識しましょう。
・ピアスの金属素材をニッケル含有の少ないものに替える。
・寝るとき・イヤホン使用・髪が当たる・帽子が当たるといった“当たりやすい位置”を避ける。
・枕カバー・スマホ・マスク・ヘッドホンなど耳に触れるものを清潔に保つ。
・定期的にピアス穴まわりの状態をチェックし、違和感が出たら早めに対処。
まとめ
「ピアスを変えたら耳たぶの裏が腫れた」という状況は、必ずしも“ピアス外さなければ穴が塞がる”という最悪のケースではありません。むしろ、まずはピアスをそのままにして清潔ケアを中心に行い、様子を見ながら対処することが賢明です。
ただし、痛み・腫れ・膿などが続くときは、皮膚科(または状況に応じて耳鼻科)で診察を受けることが重要です。適切なケアと早めの対応で、快適にピアスを楽しめるようにしましょう。


コメント