G.H.BASS(ジーエイチバス)のローファーは量産品?Weejunsの製法・ハンドメイドとの違いを解説

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G.H.BASS(ジーエイチバス)のローファー、とくに定番の「Weejuns(ウィージャンズ)」を見ると、革靴らしいクラシックな雰囲気や手縫いのディテールがあり、「これは職人が一足ずつ作るハンドメイドなのか、それとも工場で作られる量産品なのか」と気になることがあります。

結論から整理すると、現在のG.H.BASSのローファーは、一般流通を前提として一定数生産・販売されているという意味では「量産品」と考えて問題ありません。一人の職人が最初から最後まで一足を仕立てるビスポーク靴や一点物とは性格が異なります。

ただし、「量産品=すべて機械だけで自動的に作られた安価な靴」という理解も正確ではありません。G.H.BASS公式はWeejunsについて、革の裁断やミシン縫製などとともに、特徴的なモカシン部分などで手縫い工程を採用していることを紹介しています。つまり、量産体制の中に手作業の工程を組み込んだ革靴と考えると分かりやすいでしょう。[G.H.BASS公式・製造工程]

G.H.BASSのローファーは「量産品」なのか

「量産」という言葉には厳密な一つの定義があるわけではありませんが、ファッション製品について一般的に使う場合、同じモデル・サイズ・仕様の商品を継続的または一定数量生産して市場へ流通させる商品を指します。

G.H.BASSでは、LarsonやWhitneyをはじめとするWeejunsシリーズを複数のサイズ・カラーで展開しています。公式オンラインストアでも同じモデルをサイズ別に購入できるため、オーダーメイドの一点物ではありません。[G.H.BASS公式・Men’s Weejuns]

したがって、「量産か、オーダーメイドか」という二択なら量産側です。一方、「大量生産だから手作業がないのか」という問いには「そうではない」というのが適切な答えになります。

Weejunsには手縫い工程が使われている

G.H.BASS公式が公開している製造工程を見ると、クラシックなWeejunsでは複数の工程を組み合わせて靴を製造しています。革をパターンに合わせて裁断し、カウンターや履き口などはミシンで縫製する一方、特徴的なモカシン部分には手縫い工程があります。[製造工程の公式解説]

特にWeejunsの外観を特徴付ける「ビーフロール」と呼ばれるディテールでは、公式説明によると2本の針を使った手縫いが行われます。アッパーを仕上げた後には、革の仕上げや磨きなどの工程もあります。

つまりG.H.BASSのWeejunsは「量産されている既製靴」ではありますが、「人の手がほとんど入らない完全自動生産品」という意味ではありません。既製靴として効率的に生産しながら、必要な部分に手作業を残している製品と理解するとよいでしょう。

「ハンドメイド」と「量産」は反対語ではない

革靴について調べると、「ハンドメイド」「ハンドソーン」「マシンメイド」「既製靴」「量産靴」といった言葉が出てきます。ここで注意したいのは、ハンドメイドと量産が必ずしも完全な反対概念ではないことです。

例えば、同じ型紙と木型を使って100足を製造する工場でも、特定の縫製を職人が手作業で行うことは可能です。その靴は商品としては量産品ですが、製造工程にはハンドクラフトが含まれています。

反対に、一人の顧客の足を採寸して専用の木型を作り、その人のためだけに一足を製作するビスポークシューズなら、一般的な既製靴とはかなり異なる製造形態になります。G.H.BASSの通常販売されているWeejunsは、こちらではなく既製靴に分類して考えるのが自然です。

G.H.BASSが「普通の量産ローファー」と少し違って見える理由

G.H.BASSのローファーにハンドメイド的な印象がある理由の一つが、Weejuns独特のモカシン構造です。公式のローファーガイドでは、Classic Weejunsについて一枚の革を型へ巻き付けるような構造が説明されています。[G.H.BASS公式・Loafer Guide]

現在のWhitney Weejunsについても、公式商品ページでは手縫いのモカシン構造とビーフロールステッチを特徴として説明しています。アッパーと革底についてはBlake stitch(ブレイクステッチ)による構造が採用され、革底は交換可能と案内されています。[Whitney Weejuns公式]

大量に流通しているファッションローファーの中には、アッパーとソールを接着中心で組み立てる製品もあります。それと比較すると、クラシックWeejunsには伝統的な革靴らしい構造や手作業が残されているため、単純な「安価な量産靴」とは少し違う印象になるわけです。

そもそもWeejunsは1936年から続く定番ローファー

G.H.BASSは1876年にGeorge Henry Bassによって創業されたアメリカのシューズブランドです。ブランド公式の歴史によると、1936年に「Bass Weejuns」が登場しました。[G.H.BASS公式・ブランドヒストリー]

Weejunsはノルウェーの農民や漁師が履いていたスリップオン型の靴から着想を得て発展し、現在G.H.BASSはWeejunsをペニーローファーの原型として紹介しています。[G.H.BASS公式・What Are Weejuns?]

その後Weejunsはアメリカのファッション文化へ広く浸透しました。つまりG.H.BASSは「少数だけを作る高級工房」というより、歴史ある定番ローファーを広く市場へ供給してきたブランドという位置付けです。

量産品だから品質が低い、ということではない

革靴選びで「量産品」という言葉を聞くと、品質が低いというイメージを持つことがあります。しかし、量産かどうかと品質の良し悪しは別の問題です。

量産には、同じ木型やパターンを使用することでサイズやデザインを一定にしやすい、価格をビスポークより抑えやすい、破損した場合でも同じモデルを買い直しやすい、といったメリットがあります。

一方でビスポーク靴は、顧客ごとの足に合わせて作れることや細かな仕様を指定できることが魅力です。どちらが優れているというより、目的と価格帯が異なります。

G.H.BASSと完全ハンドメイド靴の違い

比較項目 G.H.BASS Weejuns ビスポーク・一点物の革靴
生産形態 既製品として一定数量を生産 顧客ごとの注文生産が中心
サイズ 規定サイズから選択 採寸して個別対応する場合が多い
手作業 モカシン縫製などに手作業あり より多くの工程を手作業で行う場合がある
デザイン Larsonなど既存モデルから選ぶ 仕様を個別に相談できる場合がある
入手方法 店舗・オンラインなど一般流通 工房などへ個別注文
同じモデル 複数人が同じモデルを購入できる 一点物になる場合がある

この比較からも、G.H.BASSを「完全ハンドメイドの一点物」と表現するのは適切ではありません。しかし「量産品だから全部機械縫い」と考えるのも正確ではないことが分かります。

Classic・Lug・Super Lugでも仕様は異なる

現在のWeejunsには一種類しかないわけではありません。G.H.BASS公式のローファーガイドでは、Classic Weejuns、Lug Weejuns、Super Lug Weejunsなど複数のタイプが紹介されています。[G.H.BASS Loafer Guide]

Classicでは革底が使われる一方、Lugでは軽量なEVAラバーソール、Super Lugではより厚みのあるラグソールなどが採用されています。そのため「G.H.BASSのローファーは全部まったく同じ製法」と一括りにするのも避けたほうがよいでしょう。

購入を検討するときはブランド名だけで判断せず、商品ページでアッパー素材、ソール素材、製法、ライニングの有無などを確認するのがおすすめです。

同じモデルを履いている人が多いのはおかしくない

G.H.BASSのローファーが量産かどうかを気にする理由が、「周囲と被りたくない」ということであれば、Weejunsは基本的に定番商品なので、同じモデルを履いている人がいることは十分考えられます。

特に黒やブラウンのペニーローファーは長く使われてきた王道デザインです。G.H.BASS公式もWeejunsを仕事からカジュアルまで幅広く合わせられる定番として展開しています。[公式ラインナップ]

一方、ローファーは履き込むことで革のシワ、光沢、色味などに個体差が生まれます。量産された同じモデルでも、デニム、スラックス、ソックスなどの合わせ方や革の育ち方によって印象を変えることができます。

「量産ではないローファー」が欲しい場合は何を探す?

もし求めているものが「ほかの人と同じ既製品ではなく、自分専用に作られたローファー」であれば、G.H.BASSの通常ラインではなく、ビスポークやオーダーメイドを扱う革靴工房を探すことになります。

ただし、オーダー靴にも段階があります。既存の木型を使って革や仕様だけ選ぶパターンオーダー、サイズを調整するセミオーダー、個人の足から木型を製作するビスポークなどがあり、すべてが一点物というわけではありません。

「量産品を避けたい」という目的なら、購入前に既製靴なのか、受注生産なのか、専用木型を作るのか、どの工程が手作業なのかを確認すると、自分が求めている靴を選びやすくなります。

まとめ:G.H.BASSは量産の既製靴だが、手作業も取り入れたローファー

G.H.BASSのWeejunsは、同じモデルを複数のサイズ・カラーで継続的に販売しているため、「量産品ですか?」という意味では、基本的に量産された既製靴と考えてよいでしょう。ビスポークのように一人の顧客だけのために一足ずつ作られる靴ではありません。

しかし、量産だからといって製造工程が完全自動というわけでもありません。G.H.BASS公式が公開している製造工程では、ミシンを使用する工程とともに、Weejunsを特徴付けるモカシン部分やビーフロールなどに手縫い工程が採用されています。[G.H.BASS公式・How We Make Our Shoes]

したがってG.H.BASSのローファーは、「大量流通する既製靴」と「職人の手仕事を取り入れた伝統的な靴作り」の両方の要素を持つ製品と表現するのが実態に近いでしょう。1936年から続くWeejunsのデザインや製法をベースにしながら、現代の既製靴として広く販売されていることがG.H.BASSの特徴です。

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