12月の着物は何を選ぶ?秋冬の素材・帯・ポリエステルと身長146cmの古着サイズ選びを解説

着物、和服

12月のイベントに古着の着物で出かけるなら、色柄だけでなく、季節に合った仕立てや素材、帯の種類、そして自分の体に合うサイズを確認することが大切です。深緑、青、紫、茶色などの落ち着いた色は冬らしいコーディネートを作りやすく、帯や小物の合わせ方によって華やかなイベントスタイルにもできます。

一方、リサイクル着物やアンティーク着物は現代の既製品と違い、同じ身長向けとして販売されているわけではありません。特に小柄な人の場合は「身丈だけ合えばよい」と考えず、裄丈や身幅も確認することが重要です。

また、ふくら雀や文庫系のような羽根を作る帯結びをしたい場合には、帯の種類選びにも注意が必要です。この記事では、12月に向く着物の素材、正絹とポリエステルの違い、帯の選び方、身長146cm前後の人が古着の着物を探すときのサイズ基準まで解説します。

12月の着物は基本的に「袷」を選ぶ

着物には季節に応じた仕立てがあり、大きく分けると裏地のある「袷(あわせ)」と、裏地を付けない「単衣(ひとえ)」があります。12月は一般的に袷の着物を着用する時期です。

古着屋で探す場合は、商品タグやオンラインの商品説明に「袷」と記載されているか確認しましょう。記載がなければ、裾や袖口などを見て裏地が付いているか確認する方法があります。

12月だから厚手の着物を探すというより、まず「袷」であることを確認し、そのうえで素材や柄、羽織などを組み合わせると考えると選びやすくなります。

秋冬らしい着物の素材感はどう選ぶ?

12月の着物では、正絹、ウール、ポリエステルなどさまざまな素材を楽しめます。イベントの格や会場、着物の種類によって適した選択肢は変わります。

正絹の袷は、絹らしい風合いと落ち着いた光沢があり、古着市場でも選択肢が豊富です。紬などでは節のある素朴な質感も楽しめるため、深緑や茶、紺などの落ち着いた色と合わせると秋冬らしい雰囲気になります。

カジュアルなイベントであればウール着物も冬らしい選択肢です。一方、ポリエステルは季節を問わず使われる素材で、袷仕立てであれば12月にも着用できます。素材そのものだけで季節を決めるのではなく、仕立てや着物の種類も含めて判断しましょう。

深緑・青・紫・茶色の着物は12月にも合わせやすい

赤系を避けたい場合、深緑、濃紺、青紫、葡萄色、焦げ茶などは冬のコーディネートを作りやすい色です。暗い色だけでまとめると重く見える場合には、帯や半衿、帯揚げなどに明るい色を加えると華やかになります。

例えば深緑の着物にアイボリーや金系の帯を合わせれば、落ち着きながらイベントらしい華やかさを出せます。紺の着物なら銀、白、薄紫などを合わせると寒色系の統一感を作れます。

紫の着物にベージュや淡い金色の帯を合わせる方法もあります。クリスマスなど季節感を楽しみたいイベントなら、深緑に金や白を合わせるなど、小物で冬らしさを表現するのもよいでしょう。

ポリエステル着物は着付けしにくい?

ポリエステルだから着付けができない、初心者には向かないということはありません。洗える着物として日常的に使われているポリエステル着物も多く、雨や汚れを過度に気にせず使いやすい点は大きなメリットです。

ただし、生地によっては正絹と比較して表面が滑りやすく、着付けの途中で衿元や腰回りが動きやすいと感じることがあります。また、静電気が気になる製品もあります。これは「ポリエステルならすべて同じ」という話ではなく、生地の織り方や品質によっても感触が変わります。

初心者の場合は、必要以上に強く締めるのではなく、腰紐や伊達締めを適切な位置で使って着崩れを防ぎます。古着屋では素材表示だけを見るのではなく、実際に生地を触り、滑りや硬さ、重さを確認すると選びやすくなります。

正絹とポリエステルはどちらがおすすめ?

古着の着物なら正絹が比較的手頃な価格で見つかることがあり、素材感を重視する人には魅力的です。ただし古着の正絹には、シミ、カビ、変色、虫食い、胴裏の黄変などがある場合があります。

ポリエステルは、自宅で洗えると表示された商品なら管理しやすく、天候が不安定な日のイベントにも使いやすいのがメリットです。着物を着ること自体にまだ慣れておらず、汚れを気にせず楽しみたい場合にも候補になります。

素材 特徴 向いている人
正絹 絹特有の風合いがあり、古着も豊富 質感や本格的な雰囲気を重視したい人
ポリエステル 比較的扱いやすく、洗える商品も多い 気軽さや手入れのしやすさを重視する人
ウール 暖かみのあるカジュアルな素材感 冬の普段着・カジュアルイベントを楽しみたい人

イベントのドレスコードがある場合には、素材より先に着物の「格」を確認してください。格式のある式典と、ライブ・観劇・食事会などのカジュアルイベントでは適切な装いが異なります。

ふくら雀・文庫系にしたいなら名古屋帯より袋帯・半幅帯を確認

帯選びでは、作りたい帯結びによって適した帯が変わります。ふくら雀を結びたい場合、一般的には袋帯などを使います。名古屋帯は主にお太鼓結びなどを効率よく結べるよう仕立てられているため、ふくら雀を目的に購入する帯としては基本的に第一候補ではありません。

一方、「文庫系」といってもさまざまなアレンジがあります。カジュアルに羽根を作る文庫結びなら、半幅帯が非常に使いやすい選択肢です。浴衣だけでなく、カジュアルな小紋や紬などに半幅帯を合わせて文庫系の変わり結びを楽しむこともできます。

振袖などで見る豪華な文庫系の変わり結びなら、袋帯を使うことがあります。したがって「文庫を作りたい=名古屋帯」と決めるのではなく、着物の格と完成させたい帯結びを先に決めて帯を選びましょう。

名古屋帯が向いているのはどんな着こなし?

名古屋帯は、お太鼓結びを中心とした着こなしに向いています。小紋や紬などと組み合わせれば、街歩き、食事、観劇など幅広いカジュアルからセミフォーマル寄りの装いに使えますが、帯の格や柄によって適用範囲は異なります。

例えば深緑の小紋にアンティークの名古屋帯を合わせ、お太鼓を作るコーディネートなら、大人っぽいレトロスタイルにまとめやすくなります。一方、背中に大きな羽根を作りたいなら、半幅帯や袋帯のほうが希望する形に近づけやすいでしょう。

古着屋で帯を購入するときには種類だけでなく、長さも確認してください。アンティークの帯には現代の帯より短いものもあり、希望する結び方に必要な長さを確保できない場合があります。

身長146cmなら着物の身丈は何cmを選ぶ?

女性の着物を通常のおはしょりを作る着方で着用する場合、一般的には身丈が自分の身長と同程度のものが一つの目安になります。身丈をどこから測った数値なのかにも注意が必要で、リサイクル着物の商品表示では「肩身丈」または「背身丈」が使われます。

身長146cmなら、まず肩から測った身丈で146cm前後を基準に探すとわかりやすいでしょう。ただし、身長と完全に同じ数値でなければ着られないわけではありません。体型、腰紐を結ぶ位置、おはしょりの取り方などによって許容できる範囲があります。

よく使われる目安の一つに、肩身丈なら「身長±5cm程度」があります。つまり身長146cmなら、おおむね141〜151cm前後を最初の検索範囲にして、実際の寸法や体型を確認しながら選ぶ方法があります。着付けに慣れている人なら、多少の差を調整できる場合もあります。

小柄な人ほど身丈より「裄丈」と「身幅」を見落とさない

古着の着物選びで非常に重要なのが裄丈です。裄丈は首の後ろの中心付近から肩を通り、手首付近までの長さに関係する寸法です。身長が同じでも腕の長さや肩幅には個人差があるため、「146cmだから裄丈は○cm」と身長だけから正確に決めることはできません。

自分に合う裄丈を知るには、腕を斜め下に自然に伸ばした状態で、首の後ろの付け根から肩を経由して手首のくるぶし付近まで測ります。すでに着やすい着物を持っているなら、その着物の寸法を測って基準にする方法もあります。

身幅についても、細身かふくよかかで必要寸法が変わります。古着では「身丈はちょうどいいのに前が十分に重ならない」ということもあるため、前幅・後幅も確認することが重要です。

袖丈は「身長プラス何cm」では決めない

袖丈については、身丈とは考え方が異なります。「身長146cmなら袖丈は身長+○cm」という決め方はしません。着物でいう袖丈は、肩から手首までの腕の長さではなく、袖の縦方向の寸法を指します。

現代の一般的な着物では袖丈49cm前後が一つの標準的な寸法として見られますが、アンティーク着物にはより長い袖のものもあります。また、振袖は名前の通り非常に長い袖を持つため、着物の種類によって大きく異なります。

腕の長さとの相性を見る場合に確認したいのは袖丈ではなく「裄丈」です。古着屋の商品説明を見る際は、身丈=着物の縦の長さ、裄丈=腕方向の長さ、袖丈=袖の上下方向の長さと区別しておくと失敗しにくくなります。

対丈で着るなら身丈はどう考える?

対丈(ついたけ)は、おはしょりを作らずに着物を着る方法です。男性着物では基本的な着方ですが、女性の着物でもアンティーク着物など身丈が短いものを楽しむ方法として対丈で着ることがあります。

身長146cmの人なら、古着市場で一般的な女性用着物の中にも対丈や少ないおはしょりで着られる候補が見つかる可能性があります。ただし対丈に必要な身丈は「身長と同じ」ではありません。肩から床までの実寸や着付け方、帯を締める位置などによって必要寸法が変わります。

また、女性着物を対丈で着ると通常のおはしょりを作る着姿とは印象が変わります。イベントで自由なアンティークコーディネートを楽しむなら選択肢になりますが、フォーマルな場では一般的な着付けとの違いも考慮しましょう。

身長146cmでも子供用を選ぶ必要はない

身長146cmだからといって、子供用の着物から探す必要はありません。特にリサイクル・アンティーク市場には、現代の既製着物より小さな寸法の大人用着物が数多く存在します。

昔の日本人女性は現代より小柄な人も多かったため、アンティーク着物では身丈や裄丈が短めの大人用が見つかることがあります。これは小柄な人が古着を探す際のメリットの一つです。

子供用着物は単にサイズが小さいだけではなく、仕立てや柄付けなどが大人用と異なる場合があります。「身長146cm=子供用」ではなく、まず小さめ寸法の大人用着物を探すのがおすすめです。

古着屋で試着するときのチェックポイント

リサイクル着物は一点物が多いため、気に入った色柄を見つけたら寸法と状態を必ず確認します。特にオンラインでは写真だけでサイズ感を判断しないようにしましょう。

確認項目 見るポイント
身丈 肩身丈か背身丈かを確認し、おはしょりが作れるかを見る
裄丈 自分の肩幅・腕の長さに合うか確認する
前幅・後幅 腰回りを十分に包めるか確認する
袖丈 長襦袢の袖丈との相性も確認する
素材 正絹・化繊・ウールなどを確認する
仕立て 12月なら基本的に袷を確認する
状態 シミ、カビ、変色、臭い、ほつれなどを見る
種類だけでなく長さと傷みを確認する

特にアンティーク着物では、着物と長襦袢の袖丈が合わないことがあります。着物の袖から襦袢が飛び出したり、袖の中でもたついたりするため、手持ちの長襦袢を使うなら寸法を照らし合わせておくと安心です。

店舗で試着できる場合は、洋服の上から羽織るだけで終わらず、可能ならスタッフに身丈・裄・身幅が着用可能な範囲か確認してもらいましょう。

12月のイベントなら防寒は着物の外側・内側でも工夫する

袷の着物でも、12月の屋外では寒さを感じることがあります。特に首元、腕、足元は冷えやすいため、着物そのものを厚くするだけでなく、防寒アイテムを組み合わせることが重要です。

和装用コートや羽織、ショールなどを利用すれば、着物姿を保ちながら防寒できます。カジュアルなイベントなら、全体の雰囲気に合わせて現代的なアウターを取り入れるコーディネートも考えられます。

インナーについては、衿元や袖口から見えない形の防寒肌着などを利用すると便利です。屋内イベントの場合は会場内が暖かいこともあるため、脱ぎ着して温度調節できる防寒方法を考えておくと快適です。

まとめ:12月の古着着物は袷・寸法・帯の種類を押さえて選ぼう

12月のイベントで着る着物は、まず袷を基本に考え、正絹、ポリエステル、ウールなどからイベントの雰囲気や扱いやすさに合わせて選びます。深緑、青、紫、茶色といった色は冬らしい装いを作りやすく、白、金、銀、ベージュなどの帯や小物を合わせれば華やかさも加えられます。

ポリエステル着物は生地によって滑りやすさを感じることがありますが、着付けできない素材ではありません。手入れのしやすさを重視するなら魅力的な選択肢です。また、ふくら雀なら袋帯、カジュアルな文庫系なら半幅帯など、作りたい帯結びから帯の種類を逆算すると失敗を防げます。

身長146cmの場合は、通常のおはしょりを作るなら肩身丈146cm前後を一つの基準とし、±5cm程度から候補を探してみるとよいでしょう。ただし最終的には身丈だけでなく裄丈、前幅、後幅を確認します。袖丈は身長から決める寸法ではありません。

身長146cmでも子供用を選ぶ必要はなく、むしろ小さめサイズが豊富なアンティーク・リサイクル着物は相性のよい選択肢です。気に入った一着を見つけたら、色柄だけで決めず「袷か」「身丈・裄・身幅が合うか」「手持ちの長襦袢と合うか」「希望する帯結びができる帯か」の4点を確認して、12月らしい着物コーディネートを楽しみましょう。

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